ローカルブランド
- 取り組みと機能 -

商業を通じて地域社会に貢献するため、
共に歩むパートナーとして

益田市は、比較的気候が温暖で日照時間も長いので、島根県内有数のデラウェアの産地です。地域でも知識と技術が伝承され、素晴らしい生産者が多くいます。しかし、担い手不足や他産地との競争など課題もあり昔と比べると最近は少し元気がありませんでした。また、ブドウの加工品といえばワインがありますが、島根県産のワインは県内の複数の産地のブドウがブレンドされ使用されていますので、いくら自分たちが生産したブドウが使われていても、これでは商品に思い入れを持つことが難しくなります。
そこでキヌヤでは、生産者とワイナリーをつなげ、益田市産のブドウのみを使用したワインをつくりました。ラベルにも、石州半紙を使用し地元の書家の方に商品名を書いていただいた、正真正銘の地元の商品です。これにはお客様のみならず生産者にも喜んでいただきました。
私たちは、想いや繋がりを表現した商品の力を改めて認識しました。

繋がりを発展させる
「ローカルブランド協力会」の例会

「ローカルブランド協力会」には、個人農家・農業団体が565名、加工関連で239名、その他物流や支援会員が35名で計839名(令和2年2月現在)、石見地方から萩の生産者が参加し、年2回開催している例会には多くの会員が集まります。例会では、業界動向に関する講演や取り組み事例の発表などを行い、生産者に今後の取り組みのヒントや気づきを持ち帰っていただくことを意識しています。
例会後に開かれる情報交換会では、隣り合った生産者のコミュニケーションが図られ、そこから新しい取り組みが生まれることもあります。このように繋がり一つひとつが新たな価値を生み出す力になっています。

地域商社機能としての
「ローカルブランド協力会」

また、昨今の食の安全に対する法整備などで、新たな製造管理方法や食品表示に関する対応も求められていますが、個人、小規模の生産者にとっては対応のための準備や取り組みの時間が非常に大きな負担になっている一面もあります。
対応しなければ製造・販売が出来なくなることもありますので、そういった場合でも、会員に対して勉強会を開催したりノウハウを提供するなど、「ローカルブランド協力会」の取り組みは多岐に渡っています。

持続的な地域社会を目指して

少子化、人口減少、経済の縮小など、安心して暮らせる地域社会をつくっていくためには様々な課題があります。後継者不足などもあり、2040年には30%の中小・零細企業、個人事業が廃業するという試算も出ています。

しかし、ローカルブランドを立ち上げて培ったネットワークやノウハウがあります。これは、キヌヤと生産者と地域社会にとっての強みになると私たちは考えています。
地域の食に関する総合力を底上げし、魅力を磨いてより良い商品を生産し提供することで、地域で生産したものを他の地域へ販売する「地産外商」へ、それがいずれ地域で生産されたものが地域外で消費される「地産外消」への発展となり、地域社会を持続していく力になると私たちは思っています。

2020年7月に、キヌヤとして初めての広島県へ出店しました(キヌヤ高陽店)。この店舗には、ローカルブランド商品を約200アイテム展開しています。石見地方〜萩で生産された逸品を広島県のお客様に提案していきたいと思います。また、今後はネット販売にも力を入れ、より多くの方にローカルブランド商品を通してこの地域の豊かさを発信していきます。

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